公立高校の受験の調査書(内申書)が、不登校やその傾向がある子どもにとっては「足かせ」となり、不利に働くことがあるのではないか。そんな問題意識を持った市民らが高校入試に「内申書のいらない選抜枠の設置」を求める署名を集めて、22日に長野県教育委員会へ提出した。
「すべての生徒に、有利不利を生じさせない選抜を実施している」と説明する県教委に対し、市民らは「現状の選抜過程には見えづらい部分がある」と訴えている。
中心になって署名を集めたのは、茅野市の村上陽一さん(51)。妻朱夏さんと2人で学習塾とフリースクールを経営している。
2人の知る子どもたちの中には中学3年になった途端に調子を崩したり不登校になったりするケースがあった。内申書の存在が重圧となり、学校に通いづらくなっている子どもたちもいると感じてきた。
現在、県立高校の選抜で用いられる内申書には中学1年時からの必修教科(9科目)や出欠、部活動、生徒会活動などに関する記録が記入される。とりわけ一般入試(後期選抜)の選抜基準に使われる「教科の成績」は、中学3年時の必修教科の評定が用いられる。
画一的な評価が子どもたちの「壁」になる
教育現場では障害の有無にか…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル